飛騨市神岡町 漆山岳(1393m)
1.期間:2008年3月9日
2.山域:
3.メンバー:飛騨BCスキークラブ(中切、大久保、玉田、大平、沖中)、山男
4.天気:晴れ
5.装備:K2 She's Piste(160cm)
6.行動記録
西漆山集落P(310m)7:25→500m 8:10、8:20→760m 9:00,9:15→930m 9:45,9:55→1120m 10:40,10:55
→山頂12:00,12:50→1315mのドロップポイント14:05,14:15→450mでシートラーゲン→沢 横断16:00→西漆山集落16:20→
西漆山集落P16:30
神岡管内で一番のツアーコースでした。930mピーク手前でHAC諏訪・古村コンビに追いつかれた。
20年位前、独身の20歳後半の頃であろうか、4月初旬に漆山岳を登ろうと西漆山集落の沢に取り付いた。石垣で築いたワサビ田が印象的であった。
順調に歩を進めると谷は雪で埋もれ始めた。アイゼンは持っていかなかったが、ピッケルは持っていったような気がする。
谷の左右の木立が気になりだした頃、春の嵐か雪が舞い始め、風も強くなる。出発時点から『行けるとこまで・・・』のため、ここで登頂を
断念する。
あれから二十数年の歳月が流れ、再び漆山岳を目指す自分がいた。きっかけは高山市の産婦人科医師(篠崎さん)の山行報告と、HAC古村氏の
山行報告であった。
両氏の報告によれば、山頂付近は癒しのブナ林であり、斜面もスキー向きとのこと。今回は神岡のスキークラブ面々も参加いただいた。
取り付きの尾根(930mピーク)出だしは杉の植林地であったが、200m程登ると広葉樹の林となった。
木肌がノッペリした大木が目に付く。同行の中切さんによれば『ケヤキ』とのこと。そう言えば神岡町の焼肉屋『けやき』にも同じ木があった。
1100m以降は傾斜も緩くなり、疎林となる。のんびりと昼食後、南南西方向の尾根を進む。360度の大パノラマに一同感激する。
薬師岳から黒部五郎岳の稜線の手前には、山之村三山の天蓋山・大鼠山・桑崎山が確認できる。
以下は、2008/3/2のHAC古村さんからの山行報告である。
庭から見える稜線の笹原がずっと気になっていた。漆山岳から南に延びる稜線のこの笹原、夏は北アルプスを
思わせるような風情で、冬は無木立の白い斜面となって誘いをかけてくる。
登路は1323.7の三角点から北東に伸びる尾根(・735のある尾根)に取った。登り始めの100mは尾根も細くヤブもうるさいが、
ここをこなせば後はブナの疎林の気持ちのいい尾根になる。上部からは足元に西漆山の集落が「高い山かーら」の歌のごとく望まれた。
1310mで稜線に突き上げてからは、北アルプスを眺めながら無木立の稜線を縦走。偽ピークに騙されながらやっとたどり着いた
漆山岳のピークは期待を裏切る素晴らしさ。辺りはなだらかな雪原になっていて、猿には狭いかもしれないがウサギの
馬場には十分か。
白山〜富山湾〜北アルプス〜御岳と360度の展望が楽しめた。 シールを付けたまま稜線を引き返す。件の真っ白な斜面に飛び込
みたくなるが
@40cmから60cm下に顕著な弱層がある
Aここ2〜3日のものと思われるナダレの跡がある
B単独行
を考慮して止めておく。
登路の尾根を滑走すると北面の為か、思いのほか雪も良く適度な傾斜で十分楽しめた。この尾根は登って良し、滑って良しである。
今回の山行動機は「気になるから行っとくか」程度で、内容はあまり期待していなかったのだが、すばらしい眺望と快適な尾根と稜線に
当たり思わぬ拾い物をした感じでした。こんな事もあるんだなぁ。
*追記
下山したときに会った地元の西漆山のオッチャンの話では、「毎年一人か二人は登りに来る。富山から来る人が多い。
神岡の人はあまり登りに来ない。俺も登ったことはない。」との事でした。やはり・930尾根に絡めて登る人が多いようです。
昔は炭焼き小屋もあり大分上まで道が通じていたとか。
オッチャンは漆山岳を「岳(ダケ)」と言っていました。確かに自分の住んでる集落の名前も漆山ですからね。
漆山岳は標高が低いので雪の多い時を狙わないと下部は歩きになると思われます。ドカドカ降った後の晴れの日が最高でしょう。
概念図
930ピーク尾根下部の杉林
ケヤキの林
HACコンビ
諏訪・古村コンビに追い抜かれる。彼らは宮川町方向に下山予定。
930mピーク付近
1100m付近の台地
剱岳遠望
日本海と富山平野
1350m台地の反射板
山頂はここから二つ目のピーク
昼食タイム
山頂から南南西に続く尾根
ブナ林
漆山岳山頂を振り返る
滑降開始
1323.7三角点付近から735m尾根へ。沖中さん。
滑降
大平さん。
滑降
玉田さん。
渡渉
16:00無事下山できました。
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